
ハープを始めたのですが、練習方法がわかりません。
どうやればいいでしょうか。



承知いたしました。
ハープ初心者の方向けに、主に曲の練習方法についてご説明しますね。
練習しているつもりなのに、上達を感じられないのは、練習方法が適切でない場合があります。
ぜひ参考にしてみてください。
まずハープをチューニングしましょう
まずは面倒くさがらずに、ハープのチューニングをしましょう。チューニングも練習しないと慣れていきません。
チューニングのポイントはこちら。


ハープ演奏に適した姿勢で座りましょう
次に、ハープ演奏に適した姿勢で座ります。
これを無視して、指だけ練習しても上手くいきませんので、必ず確認しましょう。




教本の練習曲で指の動きのパターンを練習しましょう
どんな曲も、基礎的な動きの組み合わせでできています。
教本がある場合は、今取り組んでいる練習曲で、指の動きのパターンを身につけましょう。
曲の練習をしましょう
曲を練習する手順について説明します。
①右手のメロディをドレミで歌えるようにしましょう
ハープなどの楽器は「身体の外にある道具」で音を出しますが、声は「自分の身体そのもの」を使って音を出します。自分の身体を直接使って出せない音程やリズムを、外側の道具であるハープを使って弾くことができるでしょうか?いえ、できないでしょう。
歌えるメロディは、音程とリズムが頭に入っているということになるので、 ハープを弾く際は、指の動きだけに集中できます。
一方、歌えないメロディは、音程やリズムを考えながら指の動きもプラスして考えることになり、わけがわからなくなってしまいます。
歌えないメロディをいくらハープで弾いても、音を鳴らして練習している気になっているだけで、全く上達につながりません。
どうしても音程が取れない場合は、最低限、リズムだけは正確に歌えるようにしましょう。
では、きらきら星を例に挙げて歌えるようになる手順を説明します。


楽譜上段の右手部分のメロディを歌えるようになる練習方法です。
楽譜が読めない方は、音源付きの楽譜や、先生に弾いてもらった音源を使って聴きながら同じ手順で練習しましょう。
まず、1小節分「ドドソソララソ」だけをひたすら歌います。
「ドドソソララソ」迷いなく歌えるようになったら、次の2小節「ファファミミレレド」だけをひたすら歌います。
「ファファミミレレド」が迷いなく歌えるようにになったら、「ドドソソララソ」と「ファファミミレレド」を繋げて歌えるようにします。
「ドドソソララソ ファファミミレレド」が繋げて歌えるようになったら、次に「ソソファファミミレ」だけをひたすら歌います。
「ソソファファミミレ」の次は同じ「ソソファファミミレ」なので、「ソソファファミミレ ソソファファミミレ」を繋げて歌えるようにします。
次に、「ドドソソララソ ファファミミレレド」「ソソファファミミレ ソソファファミミレ」を繋げて歌えるようにします。
以上のように、1小節を歌えるようにし、次の1小節も歌えるようにしたら、両者を繋げて歌えるようにする。を繰り返していきます。
もし曲が長い場合は、今日はここまでを歌えるようにする。と区切りましょう。長い曲全体をなんとなくなぞって終わるより、短い部分でも迷いなく歌えるようにする方が上達します。
最後に、メトロノーム、または音源に合わせて歌ってみて、正確にリズムと音程が取れているか確認すると良いでしょう。
②右手の人差し指でメロディを弾いてみましょう
ある程度ハープに慣れてきたらこの部分は飛ばしてもいいかもしれませんが、
ハープを始めて間もない方は、まず人差し指だけを使って、どの順番でどの弦を弾くのかを先に頭に入れておいた方が良いでしょう。
今まで歌っていたメロディを、全て人差し指を使ってハープで奏でてみます。
もし右手のメロディパートに和音やアルペジオがある場合は、一番高い音だけを弾きます。
この際も、歌えるように練習した時と同じで、まず1小節を弾けるようにし、次の1小節も弾けるようにしたら、両者を繋げて弾けるようにする。を繰り返していきます。
もし曲が長い場合は、今日はここまでを弾けるようにする。と区切りましょう。長い曲全体をなんとなくなぞって終わるより、短い部分でも迷いなく弾けるようにする方が上達します。
最後に、メトロノーム、または音源に合わせて弾いてみて、正確にリズムと音程が取れているか確認すると良いでしょう。
人差し指の弾き方については以下で解説しています。


③4本指全てを使って右手でメロディを弾いてみましょう
人差し指だけを使って、正確な音程とリズムでメロディでハープを奏られるようになったら、4本指全てを使って右手でメロディを奏でてみます。
この際も、まず1小節を弾けるようにし、次の1小節も弾けるようにしたら、両者を繋げて弾けるようにする。を繰り返していきます。
もし曲が長い場合は、今日はここまでを弾けるようにする。と区切りましょう。長い曲全体をなんとなくなぞって終わるより、短い部分でも迷いなく弾けるようにする方が上達します。
最後に、メトロノーム、または音源に合わせて弾いてみて、正確にリズムと音程が取れているか確認すると良いでしょう。
④左手の伴奏をドレミで歌えるようにしましょう
左手の伴奏も、まず歌うことによってリズムと音程を把握した方が良いでしょう。
左手は和音やアルペジオも多いので、その際は一番高い音を歌うようにしましょう。
この際も、まず1小節を歌えるようにし、次の1小節も歌えるようにしたら、両者を繋げて歌えるようにする。を繰り返していきます。
もし曲が長い場合は、今日はここまで歌えるようにする。と区切りましょう。長い曲全体をなんとなくなぞって終わるより、短い部分でも迷いなく弾けるようにする方が上達します。
最後に、メトロノーム、または音源に合わせて弾いてみて、正確にリズムと音程が取れているか確認すると良いでしょう。
⑤右手のメロディを歌いながら、左手の伴奏を弾いてみましょう
右手と左手がそれぞれ正確な音程とメロディで奏でられるようになったあと、すぐに両手で弾く練習に移ってもいいですが、
なかなか上手くいかない場合、右手のメロディを歌いながら、左手の伴奏を弾いてみましょう。
メロディのどのタイミングで左手が入るかを確認できますし、メロディを歌うのは自分の体を使って、左手のみをハープという楽器を使うので、いきなり両手よりは合わせやすいはずです。
この際も、まず1小節を弾けるようにし、次の1小節も弾けるようにしたら、両者を繋げて弾けるようにする。を繰り返していきます。
もし曲が長い場合は、今日はここまでを弾けるようにする。と区切りましょう。長い曲全体をなんとなくなぞって終わるより、短い部分でも迷いなく弾けるようにする方が上達します。
最後に、メトロノーム、または音源に合わせて弾いてみて、正確にリズムと音程が取れているか確認すると良いでしょう。
⑥両手でハープを弾いてみましょう
右手のメロディを歌いながら、左手の伴奏を弾けるようになったら、両手でハープを弾くことに挑戦しましょう。
この際も、まず1小節を弾けるようにし、次の1小節も弾けるようにしたら、両者を繋げて弾けるようにする。を繰り返していきます。
もし曲が長い場合は、今日はここまでを弾けるようにする。と区切りましょう。長い曲全体をなんとなくなぞって終わるより、短い部分でも迷いなく弾けるようにする方が上達します。
最後に、メトロノーム、または音源に合わせて弾いてみて、正確にリズムと音程が取れているか確認すると良いでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
同じような言葉の繰り返しだったと思います。
いきなり曲全部を弾こうとせず、まず1小節を弾けるようにし、次の1小節も弾けるようにしたら、両者を繋げて弾けるようにする。を繰り返すという地道な努力を積み重ねていきましょう。
この地道さが、1番の上達の近道です。
闇雲にハープを弾くのではなく、手順を追ってコツコツ練習し、自分が弾きたい曲を弾けるようになる楽しさをぜひ味わってください。
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